学校への移動はどうされているんですか?
家から移動するときは、バギーをベッドの横まで持ってきて移動しますね。
バギーというのは?
これがバギーです。
一人ひとりの体に合わせてヘッドの形やクッションが付いていたり、(椅子の部分も)お尻のサイズに合わせたりしていて、オーダーメイドで作ってもらっています。
(ココちゃんの)このサイズ感だったらまだ一人で抱けるので、ひょ!っと抱っこをして、呼吸器など必要なものを荷台に載せていきます。
ベッドの近くまでバギーをもってこれないとちょっと大変ですね。
ところで、松本でバギーで歩いてる子って見かけます?
そういえば、あまり見かけたことない気がします。
そうですよね。コロナ禍になってから出かけづらくなったなと感じてまして。
うちも積極的に外出しなくなっちゃったけど、コロナ前はイオンモールにお買い物に行ったりしたことはあったんですよね。
長期休業の時はお兄ちゃんと一緒にイオンモールのスタバで休憩をしたり。
バギーが邪魔にならない客席をなるべく選んでいます。
バギーって普通の車いすより長いし、曲がるときも大回りしないといけないから、ちゃんと福祉対応してるエレベーターですって言われても(バギーが)入らないときもあるし、スロープも普通の車いすだけしか上がらないこともあるんです。
そうなんですか!
だからほっとくらぶで出掛けるときは、どんな環境で福祉対応・バリアフリー対応になっているのかを全部確認するんです。
バリアフリー対応ですって言われていざ行ってみて、バギーが入っても扉が閉まらないことが結構あるんですよ。
それにもっと長いストレッチャーで移動しなきゃいけない子もいるので…。
そうなんですね。
水族館に行ったとき、水槽とかを運ぶようなエレベーターを使わせてもらったこともあったよね。
普通は通れないところでしたよね(笑)
だからその子がどこでも行けるっていう環境があることが大事なんですよ。
移動一つをとっても、本当にバリアフリーなのかを視点を変えて見てもらうことが重要ですね。
たくさんのことを経験させてもらってますね。
観覧車に乗ったこともあるんですよ!
魚津水族館にて
観覧車に乗るところ
お子さんが成長された場合はどのように移動されるんですか?
生活介護の部分でヘルパーさんを導入してもらってます。
移動支援という制度を使って、出かける時間にヘルパーさんに来てもらえます。
でも、お子さんを車に乗せた後はヘルパーさんはついて来れないから、移動中はお母さん一人でお子さんを見ながら運転しないといけないんですよ。
呼吸器を横に置いて、ちょっといつもと違うかもって思ったときには車を止めてそこで対応しないといけない。
そうなんですよ。
具合が悪いときに自分が一人で運転して、サチュレーション(酸素飽和度)がふらついてる子を連れて行くのは結構プレッシャーだしストレスなんですよね・・・
ちょっと危ないですよね。
今の制度的には無理ですが、こういう時はヘルパーさんに運転してもらえればいいのになあ~と思うときはあります。
私は本人の横に乗って様子を見ながら、何かあればすぐに対応できるように隣にいれるといいんですよね。
何かあったら救急車で行くという手もありそうな気がしていたのですが・・・
でもそれだと病院に着いて、様態が安定して帰っていいですよって言われてもバギーも何もない状態でどうやって帰ればいいの?!ってなってしまうんですよね。
お父さんが帰ってくるまで車も動かせないし、お兄ちゃんも帰ってきちゃうし・・・
色々調整してからじゃないと動けなかったんですよ。
家族みんなで大変でしたね。
在宅はいろんなことを含めて総合的に考えてあげることが必要なんですよね。
お母さんや兄弟たちの生活が安定しないとその子自身の生活も安定しない。
だからこそ、そういうところも含めてケアをするんです。
おなるほど。
お子さんだけでなく、家族を含めてケアをすることが大切なんですね。
入浴はどうされているのでしょうか?
ここのスペース(一部屋くらいの大きさ)が埋まるくらいに浴槽を設置して、頭側を保持してくれるオペレーターさんと、両サイドに看護師さんとヘルパーさんが付いて毎回3人がかりで来てくださっています。
(ココちゃんは)いつもすごい気持ちいい顔していて、お風呂大好きなんだなーって思ってます。
3人で息を合わせて浴槽まで(ココちゃんを)連れて行くんですよ。
訪問入浴のスタッフさんと
寝てるところには寄りかかることのできるスペースを作って、呼吸器をしてるところには水がかからないように皆さんがそれぞれに注意して下さって、安心安全に楽しい入浴タイムを提供してくれます。
慣れてくるとこの子の癖もわかるから、今日は体固いねとか観察もしてくださっていてありがたいですね。
長年の利用でもう家族かなって勝手に思ってます!